4月 22, 2015

避妊ピルは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2つの女性ホルモンの作用によって、女性の卵巣からの排卵を抑制するなどして、望まない妊娠をしないようにするための薬です。
この避妊ピルは、正しく用いればほぼ100パーセントの効果があるとされていますが、臨床試験などで実際に効果を調べてみると、わずか数パーセント程度の割合ですが、避妊に失敗して妊娠してしまうようなケースもみられます。その理由となっているのが、避妊ピルの飲み忘れです。逆にいえば、避妊ピルの効果を確実なものとするためには、何よりも飲み忘れをしないということが重要になるということです。
万が一、避妊ピルを飲み忘れてしまった場合の対応ですが、避妊ピルには、女性ホルモンの有効成分が錠剤中に含まれている「実薬」と、その成分がまったく含まれていない「偽薬」の2種類があるため、ケースによって異なってきます。
飲み忘れたのが偽薬の場合には、その飲み忘れた錠剤は捨てて、また次の日から、1日に1錠ずつ、もとのように飲めばよいとされています。
飲み忘れたのが実薬の場合ですが、1日分ないし2日分の飲み忘れであれば、飲み忘れた錠剤をすぐに飲み、その日の分の錠剤も合わせて飲むようにすれば、基本的に避妊の効果は保たれます。避妊ピルのパッケージに付属している説明書をよく読んで、その指示にしたがうことが大切です。
3日分かそれ以上の飲み忘れの場合については、残念ながらそのままでは避妊の効果が得られない可能性が高いといえます。そのため、飲み忘れた際の状況によって、緊急避妊法で対応するか、または次の生理周期を待って、避妊ピルによる避妊に再チャレンジするなどの方法に分かれます。

避妊ピルは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンという、女性ホルモンを人工的に合成したものが主要な成分となっています。このため、排卵が抑制されて妊娠を回避することができるという大きな効果を発揮しますが、その半面、体がホルモンの変化に追いつかずに副作用としての症状が起こったり、または他の病気などが発症する確率が高まったりするリスクもあります。
避妊ピルを飲み始めてから1か月、2か月程度の間において、比較的多くの女性にみられる副作用としては、吐き気、下腹部の痛み、軽い頭痛、胸が張ってくるような感じ、不正出血などがあります。これらは飲み始めの時期だけにみられるもので、一定の期間が経過すれば、体のほうがホルモンの変化に慣れてきて、不調は治まります。ただし、あまりにもこうした症状が不快でつらいようであれば、他の種類の避妊ピルに切り替えたほうがよい場合もありますので、処方してくれた医師の指導を受けることが望まれます。
そのほかに、重大な副作用として、血管内にできた血のかたまりが内部をふさいでしまう血栓症があります。突然頭や胸に激痛が走ったとか、体の力が抜ける、手足がしびれて動かないなどの特有の症状があれば、血栓症の可能性も否定できませんので、すみやかに医療機関を受診することが必要です。
また、避妊ピルを服用することによって、乳がんや子宮頸がんなどの悪性腫瘍を発症するリスクが高まるという疫学調査の結果も知られています。ただし、子宮頸がんについてはむしろHPVというウイルスへの感染が引き金になっている、現在の避妊ピルはホルモン含有量の多いかつての高用量ピルとは異なり副作用リスクは少なくなっている、といった反対意見もあります。